「もっと自閉症のことを知って欲しい」

「自閉症を描いた作品を映画にしたい」

その想いを胸に、自閉症児の父親である山下久仁明さんは、2002年、

映画の原作となる小説「ぼくはうみがみたくなりました」を出版されました。

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門倉明日美は看護学校に通う女子学生。
だけど、すっかり自信を失い、学校をやめようかと悩んでいた。
そんな明日美が、5月の土曜日、一人でドライブに出た。
つらかったり悲しかったりしたとき、いつも行く場所があった。
それは、とあるマンションの屋上。
そこで、少し年下に見える彼とであった・・・

「海を見に行きませんか?」
明日美は、彼をドライブに誘ってみた。
彼を助手席に乗せ、湘南へと向かう。
でも、ちっとも楽しくない。
彼は、名前も教えてくれない。一言も口をきいてくれない。
こんなことなら1人の方がよっぽどましだった。
そう思ってみても、あとの祭り・・・

海岸沿いの駐車場でトイレ休憩。
と、そこへ老夫婦が声をかけてきた。
城ケ崎まで乗せてって欲しい、と言う。
もうこれ以上、彼と二人っきりでいのは息苦しい。
2人でいるより4人の方が気楽になれそう・・・
こうして、4人の小さな旅行が始まった。
1泊2日の小旅行・・・・・・

やがて明日美は、彼がすこしずつわかってきた。
自閉症が少しわかってきた・・・

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ホームページ(HP)でカンパを募って映画を作っている監督がいると知り、自分もやってみようと、

HP作りなど映画化に向けた取り組みを始めた矢先の2006年3月のこと・・・

山下さんの息子さんで自閉症児だった大輝君が鉄道事故により亡くなってしまわれました。

「それから数日間のことは、ほとんど覚えていない。気付くとHPで『映画を作る』と宣言していた」という山下さん。

大輝君の「生きていた証し」として、

大輝君が好物のカレーをおかわりするときに言っていた「カレーもう1杯おしまい」という口癖などを脚本に書き加えたそうです。

映画監督を知人に紹介してもらい、主人公となる自閉症の青年役を500人の役者の中からオーディションで選び・・・

資金集めにも奔走され、文化庁からの助成金、1000人以上の支援者からのカンパ、足りないお金は借金をして・・・

そうして、2008年7月、映画の撮影がいよいよスタート!

撮影、編集を経て、2009年3月、山下さんの想い、1+1+1+1…の支援の力が詰まった

映画「ぼくはうみがみたくなりました」がついに完成したのです!!

でも、映画はつくっただけでは意味がありません。観てもらわなければ価値がありません。

映画公開当初の上映は東京都写真美術館ホールでの単館ロードショーのみ。

そこで、映画製作を目指したファーストステージから、

日本各地での映画上映を目指したセカンドステージへと

新たな挑戦が始まったのです!! 

 1+1+1+1+1・・・の支援者の力により、

日本各地で、映画「ぼくはうみがみたくなりました」の

自主上映会を開催する動きが広まっています。

昨年夏の東京都写真美術館ホールでの映画公開に引き続き、

名古屋(シネマスコーレ)・新潟(シネウィンド)・横浜(ジャック&ベティ)・苫小牧(シネマ・トーラス)

福島(福島フォーラム)・川崎(アルテリオ)・青森(八戸フォーラム)でも

映画「ぼくはうみがみたくなりました」がロードショー公開されました。

その一方で、全国での自主上映会も回数を重ねており、これまでに150カ所以上で開催されてきました。

ロードショーを含めて、既に3万人を超える方々が映画「ぼくうみ」を鑑賞しているそうです。

4月2日(金)には議員の方からの要望により国会内での特別上映会も開かれました。

ぼくうみの1+1+1+1・・・の輪は着実に広がりを見せています。 

「こうだったらいいな、という家族の思いが詰まっている映画です。

まずは自閉症者の家族に、そしてより多くの人たちに見てほしい」 

 という山下さんの想いが日本各地の自閉症児・者の家族や関係者に届き、

そして「自閉症って何?」っていう人に自閉症について知ってもらうきっかけになるように・・・

「ぼくうみ」セカンドステージのお手伝いを微力ながらしていきたいと思い、

私達、広島で「ぼくうみ」を上映する会メンバーは活動を始めました。

 広島でもより多くの方々に映画「ぼくはうみがみたくなりました」を観ていただけるよう、

これから、自主上映会の宣伝活動を幅広く行っていこうと思っています。

 

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